米国人気司会者オプラ・ウィンフリーが発行するO'マガジンでME/CFSが取り上げられる ~皆さんにご購入いただいたDVD「闇からの声なき声」の収益は、この記事で紹介されているスタンフォード大学Dr.モントヤの研究にも活かされています。~

米国の人気セレブオプラ・ウィンフリーの雑誌に、ME/CFSが取り上げられました。

「あなたがまだ疲れているのはこのせいなの?CFSついにその正体にせまる」

彼女の影響力はアメリカでは偉大で、多くの人の目にこの記事が触れることと思います。

記事には、現在の最新の米国のME/CFS事情がわかりやすく記載されています。



この記事に紹介されているスタンフォード大学Dr.MontoyaのME/CFS研究にも、皆さんがご購入、上映会をしていただいたME/CFSドキュメンタリー「闇からの声なき声」の販売によって得た収益が寄付されています。

今回は、イギリス製作者側の要望で、”まーくハウス&ぷろじぇくと May 12th ME/CFS Japan"より直接、Dr.Montoyaの研究にDVD代金を寄付させていただきました。

「闇からの声なき声」製作者ナタリーとそのご家族、そして、出演者のME/CFS患者とご家族に感謝を込めて、日本の患者や家族を代表して まーくハウス&ぷろじぇくとよりささげます。」というメッセージをつけさせていただきました。

ご自分が買われたDVDの代金がどんな研究に用いられたかを知りたい方は、英語ですが、こちらをご覧ください。





以下は、記事の意訳。

「8年前、Ann Cavanagh Kramer は、Visaのセールスディレクターに昇進した。彼女は、サンフランシスコ湾地域のオフィスに転勤し、6ヶ月の間、コンフェレンスや見込み客に営業をかけるためにかけまわっていた。

彼女のことばで言えば、彼女は「ゲームの最高峰にいた。」しかし、200710月のハーフマラソンを走った後、ウイルス感染をし、そこから、ふらつきや強烈な疲労感に襲われるようになり、一日に156時間は眠ってしまう状態になった。

「働いていない時は、ずっと寝ていました。」とCavanaghKramer 38歳は話す。彼女は、副鼻腔炎や気管支炎、インフルエンザか、もしくは、肺炎などを疑いましたが、「私に何が起きているのかわかる人が誰もいませんでした。」


翌年も疲労は消えず、休職。
その時の医師の中には、国内出張の多いことから慢性的に時差ぼけになっているという者や心気症だと決め付ける医師もいた。自分は仮病を偽るような人間ではないので、憤りを感じたと彼女は話す。
ついに、慢性の病態を専門にするクリニックにたどりつき、『慢性疲労症候群(CFS)』の診断を受ける。

この病気は、日常生活に支障をきたす病で、はげしい疲労や集中力の低下、睡眠障害、筋肉痛、頭痛、その他の症状を引き起こす。CFS100万から400万人のアメリカ人が発病しているとされ、原因は不明。女性は男性の2倍から4倍診断される可能性が高いとされている。

確定診断されたとはいえ、処方された抗ウイルス剤はわずかな回復しかもたらさず、すぐに状態は停滞した。




ところが、2012年にスタンフォード大学infectious diseases andgeographic medicineの教授であるJose Montoya(ホセ・モントヤ)氏との出会いで事態が好転する。

モントヤは、CFSの原因と治療法を最新の方法で研究する数少ない医師の一人。ウイルスや細菌の一通りの診断検査の後、これまで処方されていた抗ウイルス剤の1つを続けると同時にいくつかの重要な変更をした。
彼は、抗炎症剤と免疫調節剤を加え、彼女の血液中に見つかった細菌に対して抗生物質を処方した。
数週間で、CavanaghKramerは、家を出て同じ日に二つの用事をこなせるほどのスタミナが出てくるようになった。
これは、4年半で彼女がはじめて経験したことだった。


彼女の経験は、どのようにCFSが体に影響を与え、どのように治療したらよいかという理解に変化をもたらした。
歴史的にいえば、多くの医師はCFSを心因性の病気とし、医学的ではなく、心理的なアプローチが必要だと考えられていた。
しかし、モントヤやその他の研究者の最新の研究によって、この病態が医療界でもっと真剣に取り扱われるべきだという方向に向かっている。


肺炎が多くの異なる生物によって引き起こされているのと同じように、モントヤは、ウイルスなどを含む複数の病原体がCFSを引き起こすと考えている。
最近まで、誰もこれらの病原体が免疫システムに与える混乱を見つけることができなかった。モントヤとそのチームは、病歴の浅いCFS患者の血中に免疫の異常を指し示すことに成功した。これらがこの病気のバイオマーカーとして用いられる可能性が出てきた。
「多くの医師や研究者は、CFS患者には活発な炎症サインが出ていないと考えていましたが、もっと詳細な検査をすると、結果は驚くべきものでした。非常に高い炎症を起こしている患者の姿が私たちの目の前に浮かび上がってきたのです。このことは、数十年にわたって彼らが訴え続けてきたことを証明するものでした。」とモントヤは語る。


 今年、米国医学研究所は、CFSを「深刻な、慢性の、複雑、かつ、全身性の病気」とし、この病気が実存する病気で、捨て去るべきではないとした。また、病気の特徴をはっきりと定義し、病名を「全身性労作不耐性疾患」(直訳)と改名した。長くて発音しにくいが、多くの専門家は、これが正しい方向への第一歩だとする。


そして、この病気への研究は拡大している。
医師たちは、現在、どのようにウイルスや細菌が体の免疫システムに影響を及ぼしているか、そして、どのように、これが、ある人たちには慢性疲労を引き起こす可能性があるが、他の人には影響がないのかを研究している。
8月には、コロンビア大学Mailman School of Public Healthの疫学準教授であり、モントヤと免疫研究をリードする研究者であるMadyHornig, MDは、国立衛生研究所(NIH)から助成金を受け取った。
これは、喉や胃腸管、血中のミクロビオーム(体内に住む膨大な数の細菌やウイルス、カビ菌など)がどのように慢性疲労に関連しているかの研究をするためのサンプルを集めるためのものだ。
「私たちは、CFS患者のあるグループは、感染症からこの病気を発病していると考えています。そこで、私たちは、感染病原体を体内のいたるところで探しているのです。
それは、腸内細菌の異常という結果になるかもしれませんが、そうなれば、プロバイオティクスなどミクロビオームに影響をもたらす戦略を考案することができます。」とHornigは語る。


Hornigやモントヤ、そしえ、彼らの仲間たちがしている最も重要な仕事は、患者たちに彼らの人生を取り戻させることだ。


まだ完治にはいたらず、彼女の愛する仕事へは復帰できていないものの、モントヤによって処方された薬をのみはじめて以来、CavanaghKramerは、最初にCFSと診断された頃には想像もしていなかったようなことを成し遂げている。

子犬を引き取り、再び、デートをするようになり、ついには結婚もした。5月には女の赤ちゃんを出産した。

2008年には出口が見つかりませんでした。結婚や母親になることが自分の中の選択肢にあるとは思ってもみませんでした。でも、この病気になって8年という月日を費やしていますが、まだ私にはたくさんの人生が残っているのです。」